fc2ブログ
 
■プロフィール

岡  秀 行

Author:岡  秀 行
本当は「寺小屋」のようなことをしたかったんだけどなぁ...どういう訳か今は山梨県甲府市で『かんむら』という名のみんなの居場所を制度を活用しながら、時には活用しなかったりしながら運営しています。この先はたぶん制度から離れていく方向になるのかなぁ...。いずれにしてもココは誰も排除することなく、にぎやかでごちゃまぜになることを楽しんでいる場所です。

■最新記事
■最新コメント
■最新トラックバック

■月別アーカイブ

■カテゴリ
■検索フォーム

■RSSリンクの表示
■リンク
■ブロとも申請フォーム
超人伝説...!?
北井ジィ...パワフルな96才。

この人に関わったことで『かんむら』の立ち上げが現実のものとなった...と言っても過言ではない。

『かんむら』にはなくてはならない大切な人。

北井ジィに関わって、「人として生きること」のありがたさを感じた人は少なくない。

ジィに出会い「この人のことをもっと知りたい」と強烈におもい、一時期ご自宅に脚しげく通った。

介護ってものは理屈なんかじゃなく、「その人のことを知りたいと思うこと」から始まるんだって、ウチのスタッフはこの人から教わっているような気がする。

北井ジィという人を知り、背景や歴史を知る...しょっちゅうやっつけられるけど、そのことについて考え、思いを深め、彼の本質にふれられることができることも多い。

実際、彼を受け容れることができない人も多くいるかもしれない。

けど、彼に自分自身を受け容れてもらった時、何物にも代えがたい喜びを感じることができる。

そんな不思議な人...。



今は車いすの生活だが、僕が初めて彼に出会った頃は家の中をなんとか歩いていた。

当時からすでに体は「く」の字に曲がってたけど...

車いすでもベッドでも、ホントによく寝ている zzz

けど、お着替えやおトイレともなれば一気にスィッチ・オン

なぐる、つねる、ひっかく、唾を吐くなどなど

みんな傷だらけになり(たまに血を流し)、大笑いしながらジィに関わってくれている。

僕の自慢のスタッフ達です

とにかく彼は、『かんむら』の理念「あるがまま」を地で行くステキな人です。

以前から比べればだいぶ元気はなくなっては来たが、今でも大したもの。

ここで北井ジィの超人たるゆえんをチョットご紹介しよう

93才...
岡が気を抜きジィにうっかり背中を見せてしまったところ、後ろから腰をけられて頸椎をねん挫 3週間ほど接骨院に通わせる

94才...
ジィの着替えを手伝っていた訪問看護師の顔面を××× 手がつけられないほど暴れ、精神病院送りにされる。 閉鎖病棟のすさまじさに死を決めたジィは、入院直後から飲まず食わずとなる。 
当然、約2週間で死にそうになり療養型の病院に無事(?)転院。 そこで医師より「もって1週間」と宣告される...が1ヶ月後、驚異のカムバック 
退院翌日、ヘルパーさんをシバキ、苦情が出る

95才...
脱水で1年に3回も死にそうになるが、その度に復活 夜のお着替えの時、岡の顔面に頭突きをくらわせ血祭りにあげる
握力がハンパなく強く、岡がしばらく手首を握られていたら、青アザができた。

今年の8月にめでたく96才に... 
昨日の夕方おトイレに行った際、右脚の太ももがかなり腫れている こんなに腫れるなんて、いったいどうしたのかしらと... まさか骨折??  『かんむら』では大事なかったから、自宅で何かあったのかな? 
という事で、息子さんの卓チャンに連絡を入れると、「お母さんが頭から落としちゃった」だって 車いすに座っていたジィを、北井ハハがベッドに寝かせようとしてのことらしい。たまたま卓チャンが外で洗濯物を干していた、ほんの少しの間の出来事らしい。

病院は既に閉まっているので救急医療センターに電話して、『かんむら』の近所の総合病院へ。

Image0106_convert_20111214193228.jpg

診察に入ると、先生を叩こうとするは、「トゥ~」って唾を看護師サン達に吐きかけるは...

でも、みんな笑顔で対応してくれた。

北井ジィは「なにか」を持っている...どういう訳か、好かれるんだよねぇ~。

レンドゲン撮影は、先生や看護師サンたち4~5人がかりで対応してくれた。

看護スタッフの「つみれ」とレンドゲン室の前で待っていると、

(北)「イタ~イ...トゥ~

(看)「きゃぁ~

と、和気あいあいのご様子。

レンドゲン室から出てきたら、マスクをさせられていた

「唾よけ」です。

レンドゲン室から出てきたお医者サンがいきなり、「後で説明しますけど、右脚でなく、左脚が折れていました... ですが、随分前に骨折しているようです...」と顔が引きつっているご様子

診察室でレンドゲン写真を見せて頂くと、確かに左脚の付け根の骨が折れている。

もうずいぶん古いものらしく、折れた骨と骨が擦れ合わさって、キレイに数センチは骨が消えている。

太ももの骨って、身体の骨で一番太い骨なんだよね。

それが折れて、普通であるはずがない

僕らが出会ってからは心当たりがないので、おそらくそれよりも前。

痛みをこらえ、いったいどうやって生活していたのか...?

先生もビックリしていたが、これには僕も声を失った。

やはり超人

太ももの腫れはしばらくすれば引くだろうとの事。

『かんむら』に帰って祝杯をあげねばと、帰りに買い物を。

Image0107+-+繧ウ繝斐・_convert_20111214192847

よかったねぇ~ 北井ジィ...よかったよかった...。

そのおかげで、美味しいビールが飲める

卓チャンに無事との報告を入れると、彼はすでに一杯始めていた。

きっとそんな事だろうと...。

卓チャンもこのブログを楽しみにしてくれている。

今回もきっと、「北井ジィ」を親にもつ子として誇りに思う事であろう。

Image0108+-+繧ウ繝斐・_convert_20111214192916

今夜だけは口元までビールを運んであげよう...特別にね。

またひとつ、『超人伝説』をつくった北井ジィでした






未分類 | 21:27:57 | トラックバック(0) | コメント(0)