2012-04-10 Tue
ここ2~3日で、気づいたことがあります。どうやらここ数ヶ月もの間、ホントに頭の中が飽和状態だったみたいです

『かんむら』にいる時は、利用者サンやスタッフ、電話の応対から相談者の話まで、当然みんなの話を聞かなければなりませんでした。
お仕事ですので...。
然し僕の妻君である「ゆっこサン」と話をしていても、彼女が話す仕事以外の言葉がまったく頭の中に入ってきませんでした。
彼女が僕に話し終わったそばから何度も何度も同じことを聞き直していました。
昔から人の話をうわの空で聞いてましたので、最初は全く気にすることもありませんでした

が、...いろんな人から「話をすこしも聞いていない」「忘れやすい」と厳しく指摘を受けることが多々ありました。
そして、そのうちに仕事にまで支障が出ることに...

頭と心が飽和状態の時に起こりやすい、「解離性とん走」というヤツです。
『離婚や経済的破滅など極度のストレスからの逃避 また、とん走が拒絶感や分離感と関連して起こったり、自殺や殺人の衝動から本人を守る役割を果たしていることもある

このような物騒な説明がなされる、非常に厄介な症状です。
まぁ、プレッシャーから逃れるため一つの手段らしいのだけれど。
とにかく自分にとってリスキーなことほど消去しやすい。
必然的に、その後のしっぺ返しはとてつもなく大きい。
丸1日くらいの記憶ごと、キレイさっぱり飛んでることもしばしば...

別に、離婚(自分がそう思ってないだけかも)や経済的危機なるものは身に覚えがありません...

もちろん、自殺や殺人なんかしたくありません。
ただ、ストレスというと...そのものの塊です

とにかくひどい物忘れ...最初のうちは真剣に認知症を疑いました。
誰にも言えず、本気で悩みました。
認知症テストを受けたり、知り合いでない内科医に相談したりと...。
はじめて利用者サンたちの気持ちが解った気がしました。
「この先どうなるんだろう」という不安でいっぱいになる気持ち。
ただ、幸か不幸か、結果的には精神科の領域でした。
診断は、「うつ病」ではなく「うつ症状」とのこと。
投薬による根治療法ではなく、環境や生活改善で症状は緩和されるみたいです。
よく解んないけど...。
ただ、Dr.を信頼して、今回はちゃんと指示を守ろうかと思ってます。
あっ、気づいたことでしたっけ...。
この階には40人くらいの患者さんがいます。
何年も入院しっぱなしで、外から来る人は刺激的みたい。
面会の方もほとんどないと思う。
だからここに来て、いろんな患者さんに話しかけられます。
『かんむら』にたまに来るマサキ氏×2みたいな方たちがたくさんいますので

彼らに捕まると、20~30分はひたすら話を聞くハメになります。
これまで、独特な世界観をもち、その世界で生きる人たちの話を聞くのが大好きだった。
精神に障害があろうがなかろうが、関係なかった。
だからこそ、正直こんな気持ちになる自分が信じられなかった。
初日は悲惨でした...

頭の中がいっぱいだったので、ちっとも言葉が入って来ませんでした。
それどころか、ハンパなく不機嫌そうな顔をしてたと思います

誰の話であろうが、話を聞くのはもちろん、話をするのも嫌だった。
『かんむら』から離れて、いまの自分に正直な気持ちになれた。
苦しいんです...仕事じゃないので失礼します...って。
けど、そんなこと言えるわけなくて、珍しくイライラしてきた様子

そんな様子を察したのか、いいタイミングで看護師さんが助け船を出してくれた。
僕はその船に乗ってサッサと自分の部屋へ...

それからというもの、部屋から出られません。
怖くて...

また、本来僕は読書が大好きです。
ジャンルは問いません。
おバカなのは特に好きですけど...

それが1年以上も、本という本を読んでいませんでした。
本題が面白そうなので、買ってはみても読むには至らない。
40年の人生で、こんなことは初めてでした。
が、それも原因が解りました...

今回の入院に先立ち、本を20冊ほど買い込みました。
入院中、時間はたくさんあると思いましたので。
その多くはブックオフで入手しました...

そんなことはどうでもいいんだけど、この本が全然読めない

読もうとしても頭に全く入ってこない

頭がいっぱいなのか、疲れてるのか、おバカに輪がかかったのか...

ベッドに横になりながら読もうものなら、3行読まないうちに夢の世界へ

愕然としました...

その本が読めるようになったのも一昨日からです。
ずいぶん長いこと掛かりました。
このブログを書いていて思ったんだけど、やっぱり時間の使い方がものすごくヘタクソだったんだろうな...と、あらためて思います。
そして「切り替え」...。
切り替えができる「環境づくり」ということでしょうか。
四六時中仕事につかりっぱなしの環境は

『かんむら』と家庭をちゃんと分けること...当たり前だったんだけど。
頭も心も「仕事」と「プライベート」をちゃんと切り替えなければと。
上手だったと思っていたんだけどなぁ~...。
特に昔は遊びともなると...。
やっぱり365日、朝から朝まで仕事に関わりっぱなしは不健全だ

「言葉」や「仕事」、「しがらみ」を離れた世界に身を置くことで、少しずつ見えてきたことがあります。
いろんな人の協力で、せっかく与えられた機会。
これを機会に、ちゃんとあらためよっと...
