2014-06-12 Thu
マササン...明日、かんむらを出られます。
かんむらに来られ、明日で88日目...
ココに来られる前の病院も88目で出られました。
全てご自分で決められた事です。
最後の夜...
マササンの大好きなお寿司をご馳走させていただきました


思えば、『 アルコール中毒だから、受け入れてくれる施設が無い

そんな理由で『かんむら』での寝泊りが始まりました...
「断酒ありきの治療」の医療施設とは真逆の発想で始まった『かんむら』での生活。
気がつけば、ご自分で決めた定量のお酒に満足を覚え
いまや、酩酊(正気を失う事)どころか、酔っぱらう事すらも無くなり
身体能力も目覚ましく向上し、お風呂におトイレ...
殆どの事をご自分だけで済ますことができるようになりました。
来所当初からでは、想像もつきません...
理屈ではなく、「家に帰りたい!」という本人の衷心からの気持ち
そして、その気持ちを尊重し、共感し、寄りそうこと...
挙げればきりがないけれど、ご自身、そしてスタッフ一同よく頑張ってくれました。
ホントこの臨床(実践)内容、本が一冊掛けるかも~

ま、とにかく良かったです。

毎晩のように聞かされてきた、破天荒で楽しいお話...
もう聞けないかもしれないと思うと、淋しい気がします。

かんむらにとっても僕自身にとっても、この88日間は大きな財産です。

かんむらに帰って来てから、粛々とお礼を言って戴きました。
マササンが仰ったことを総合しますと...
「かんむらはクサヤみたいなモノ」
珍味

そんな所でしょうか...
なによりも、
「かんむらを離れるのは嬉しいけど、寂しい気がするのも本当の気持ち
また遊びに来させてください。。。」
そう言って下さったのは、最高の褒め言葉だと受け止めました。
薬物やアルコール依存は脳が欲しがる病気。
気合や根性なんかではどうにもならないモノ
それを理解し、自分自身の状況を承知しながら選んだ結論です。
かんむらで上手に飲めていたお酒も、今後はどうなることか...

けど、それも承知の上

人間なんて、学んでいるようでも毎回のように同じ穴に落ちるものです。
ただ、「予防」ができ、それに伴って「落ち方」が少しずつ上手になります。
同じように、我々支援者も学ばされるという事でしょうか...
スタッフの皆さん...
本当におつかれさまでした。
ありがとうございました。
そして、
お互い望まないけれども
マササン...
『またのお越しをお待ちしております』
泊りじゃなくって、今度は通いでね~...
