2014-08-28 Thu
1970年、リチャード・バックが世に送り出した3章から成る小説。群れのカモメ達は、人がくれるエサを取り合う事にしか関心が無い。
そんな群れの中に、一羽の奇妙なカモメがいた。
そのカモメは人がまくエサを取り合う事には興味を示さず、
「飛ぶ」という行為そのものに関心を持ち、寝食を忘れてそれに没頭する。
そのカモメの名はジョナサン...
彼の両親は、「食べる物も食べず、骨と皮ばかりになってしまって...」と、
他のカモメのように振舞い生きるよう諭す。
しばらくは群れのカモメと同じように生きようとするが、それは続かなかった。
やがてカモメたちの話し合いで、
「カモメらしくない」と、流刑に処されてしまう。
自分自身のためだけでなく、飛ぶことの素晴らしさを訴えたけど...
その後はたった一羽で生活し、寝る間も惜しんで「飛ぶこと」を探求する。
この「カモメのジョナサン」を初めて読んだのは小学生の時で、
「変わったカモメだなぁ」という感想だった事をよく覚えている。
二度目にこの本に出会ったのは、21歳の夏の暑い日
東京世田谷に住んでいた頃、近所の古本屋さんで...
読んでいると、自然と「カモメ」を「人」に置き換えていた。
胸が熱くなり、当然感想も以前とは全く違っていた。
そして、更に21年が経ち...

先月、第4章が加えられた「完成版」が出版された。
書店で見かけ、ドキドキしながら立ち読みしちゃった~

立ち読みしながら目頭が熱くなってしまい、ついでに涙腺も緩んじゃった...
きれいなカモメの写真がたくさん載っていて、活字は少ない。
だからあっという間に読めちゃいます。
何人かの方には以前からこの本の事を話していたこともあり、
嬉しくって、大人気も無くその方達にプレゼントしちゃった...

(注) この感想は、あくまでも個人的な見解が基です。
実は、1~3章ができた時には4章も出来上がっていたらしい。
が、作者はどうしても4章を世に送り出すのをためらった...
なぜかと言うと、それは...
読んでからのお楽しみ~

記憶は定かではないけれども、このストーリー
たしか、作者が寝ている時に「夢の中」で見たものを書き下ろしたとか...
随分まえ、そういったエピソードを何かの評論文で読んだ。
そんな不思議な小説で、最初はアメリカのヒッピー達の間で回し読みされ、
40年以上経ったいまでも、世界中で読まれている。
ページ数が少なく、時間が無い方でもあっという間に読めちゃいます。
年配の方は読まれた方も多いと思いますが、
完成版...よかったら是非ご覧ください
