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岡  秀 行

Author:岡  秀 行
本当は「寺小屋」のようなことをしたかったんだけどなぁ...どういう訳か今は山梨県甲府市で『かんむら』という名のみんなの居場所を制度を活用しながら、時には活用しなかったりしながら運営しています。この先はたぶん制度から離れていく方向になるのかなぁ...。いずれにしてもココは誰も排除することなく、にぎやかでごちゃまぜになることを楽しんでいる場所です。

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「手」...
4月から毎日のように『かんむら』に通ってくれた和美チャン...

先週、左手を痛めてシーネ固定された痛々しい姿でやって来た。

どうしたのか原因を聞いても、最初は答えようとしなかった...



彼女は、「日中一時支援事業」というサービスを使ってかんむらに来ている。

このサービスは、各市町村で運用の仕方が異なっている。

和美チャンの住む笛吹市では、利用時間に制限があり

「このままだと、10月頃からかんむらに通えなくなる」という事になった。

笛吹市で何度か関係者での話し合いの場が持たれたけれど、

和美チャンは、「かんむらに通い続けたい」と頑なだった。

市からの提案として...

① 他事業所で他のサービスを受け、週一回かんむらに通う

② 甲府市に引っ越して、「生活介護」でかんむらに通う

9月以降、週一回なら「日中一時支援」で『かんむら』には通える。

ただ他の日は、違ったサービスで他事業所に通わなければならない。

或いは、かんむらは甲府市在住の方には「生活介護」というサービスが提供できる。

だから、甲府市に引っ越すか...

そんな乱暴な話まで出た。

そして...



a1e7kiko4u05.jpg

手を痛めて、かんむらにやって来た。

お母さんと取っ組み合いをしたらしい...



和美チャンのお母さん...

話し合いの場では、涙ながらに和美チャンの言葉を関係者に伝え、

「制度」如何で、我が子の大切な居場所を奪われる無念を訴えた。

真摯な姿...素晴らしいお母さんだと思った...



和美チャン...

9月になり、昨日からは笛吹市の違う事業所に通っている。

吹っ切れはしないだろうけれど、とにかく決断した。



お母さんと和美チャン...

2人とも、かんむらの事を本当に好きでいてくれている。

取っ組み合いながら、きっとお互いに涙でもみくちゃになっていたのだろう...

お母さんは和美チャンの気持ちを解りながらも、制度に対しての憤りを感じ

和美チャンは、どんな事があってもかんむらに通い続けたい

なぜ他の事業所には行かなければならないのかという気持ちを

お互いにぶつけ合ったうえで出した決断だったようだ...



いつまでも、彼女たちに愛され続ける『かんむら』でありたい。

和美チャンの左手は、かんむらの誇りです。

スタッフ一同、そう思っております。

和美チャン、お母さん、お父さん...

今後とも、よろしくお願いします。

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